人間、道具、社会

提供: 有限会社 工房 知の匠

文責: 技術顧問 大場 充

更新: 2024年10月24日

目的とねらい
これは、2019年に公開した初版の原稿に加筆・訂正を加えたもので、2024年10月に改訂版として再公開したものです。この間、世界では、ロシアによるウクライナ侵攻をきっかけとした戦争や、パレスティナにおけるイスラエル軍によるガザのパレスチナ難民に対する非人道的攻撃が始まりました。ここでは、人類の誕生から今日までの地球環境の変化、人間の進化と、人間が作り出した道具、そして人間が集まってできた社会の発展について、特に技術の進歩と、それに直接関わる技術者や研究者に要求される倫理観のあるべき姿について、考え、議論します。
目次

この議論の構成は、以下の通りです。

第1章 はじめに
最新鋭ジェット旅客機墜落事故

第2章 人間とは
(1)人類の誕生
(2)人類の祖先とネアンデルタール人
(3)人類の言葉

第3章 人間にとって道具とは
(1)前編: 火の利用と石器の時代まで
(2)後編: 集団の巨大化と文明の発展

第4章 人間は何のために社会を作ったか
(1)文明が発祥するまで
(2)所有と資本の誕生: 経済の起源
(3)お金と利子の誕生: 資本主義の原点
(4)社会階層の誕生: より大きな集団をまとめる力
(5)分業と産業革命: 豊かな社会を作ろう

第5章 社会と人間の関係
(1)「所有すること」を意識するようになった人間
(2)社会の集団間に起こる争いごとを解決する方法
(3)戦争と帝国主義の誕生
(4)全知全能の神が世界を治めている
(5)人間社会にある様々な秩序

第6章 人間社会はこれからどう変わるのか
(1)経験主義の限界
(2)進化論の衝撃
(3)考える機械の誕生
(4)これからの社会の問題と解決法
(5)社会の制度は変わらなければならない

第7章 人間はどのように道具を進歩させてきたか
(1)言葉の発展と思考の深化
(2)正しく生きることを突きつめた哲学者
(3)正しく考えることを突きつめた哲学者
(4)理論を考えることを突きつめた哲学者
(5)ギリシャ哲学が現代人の思考を決めた
(6)馬、鉄道、自動車
(7)数学から歯車式計算機械へ
(8)バッベージの計算機械
(9)小型コンピュータが世界を変えた

第8章 機械と人間の関係
(1)目的と方法
(2)ネアンデルタール人と人間
(3)人間から神へ
(4)道具、階層、制度
(5)目的を達成する手段
(6)問題のある考えを改めること
(7)問題の再発を止めるための方法
(8)問題がある手段・制度は変わる
(9)問題がある手段を良くすること
(10)ソフトウェアの重要さ
(11)良い解き方を考える
(12)学べる機械を作るソフトウェア
(13)学べる機械を使う人間
(14)道具に振り回される人間社会

第9章 知と社会の発展
(1)社会: 人間と人間とのつながり
(2)制度としての社会と帝国の誕生
(3)帝国を統治する方法
(4)社会と人間、人間と道具
(5)便利な道具: 機械を作る
(6)資本家の誕生: 産業革命
(7)不況: 資本家の欲望が生み出した弊害か
(8)大学とギルド: 知と技能の専門化
(9)20世紀の産業化社会と大学教育
(10)日本社会の弱点

第10章 おわりに
旅客機墜落事故から何を学ぶか