教育、学び、そして学校 〜 注3'

公開: 2024年2月3日

更新: 2024年2月3日

注3'. コメニウスの教授法

17世紀の教育学者コメニウスによって提案された児童教育の方法で、「一斉教授」法と言われている。コメニウスは、チェコのプロテスタントの家庭に生まれ、ポーランドで進学を学び、いくつかの戦禍を経験して、「平和な世界を築くためには、子供たちにあるべき教育を修めさせる以外に方法はない」と考え、その方法と知識の全体像を提示しました。

その基礎となっている教授法が、一斉教授法です。現代社会で一般的な、同年齢の児童の教育機関への一斉入学、同一内容を同一方法での教授、同時入学した生徒の同時卒業を基本としていました。現在の21世紀の日本社会における初等教育は、この方法を踏襲しています。また、現在の国際連合に設置されたUNESCOでも、国際的に推奨されている方法です。

この一斉教授法理論では、教授される対象の生徒や学生の知識にバラツキがないことが仮定されていました。しかし、現実の教育実践現場では、生徒や学生の間にバラツキがあリ、教授されるべき知識の獲得に失敗する生徒や学生が出ます。最近の日本社会で「落ちこぼれ問題」として知られている問題です。また、教授しようとしている知識を既に獲得済みの生徒や学生には、必要のない教授になっているのが、現状です。

参考になる資料