公開: 2022年5月27日
更新: 2022年5月27日
ジャンヌがブルターニュ公国軍に捕らえられ、捕虜となった時、当時の習慣に従えば、フランス国王のシャルル7世は、ジャンヌの身柄引き渡しを求めて、ブルターニュ公国との身柄引き渡し交渉を行うと考えられていました。しかし、この予想に反して、シャルル7世は、ジャンヌの身柄引き渡し交渉を行いませんでした。
後の研究者の多くが、このシャルル7世の行動に疑問を抱いています。ただ、戴冠式を終えた後のシャルル7世の行動には、ジャンヌと距離を取ろうとした様子が見られることから、身柄引き渡し交渉をしなかったことについても、同じ要因が働いていたと考える研究者は、少なくありません。これは、フランス軍が優勢になり、ジャンヌを必要としなくなった宮廷内で、女性であり、身分の低い「農家の生まれ」のジャンヌの活躍を苦々しく思っていた、「反ジャンヌの勢力」が増加していたことが原因だとされています。「