公開: 2022年4月16日
更新: 2022年4月16日
生産労働人口とは、問題になっている国や地域で、モノやサービスを生産する活動に参加できる人々の数を言う。一般的には、義務教育や高等教育を受けている若者を除き、10歳代の終りから、体力が落ちる65歳ぐらいまでの世代の人口を指すことが多い。
その社会の高齢化が進むと、この生産労働人口を超えた人々の人口が、全人口に占める割合が多くなるため、社会の中でモノやサービスの生産に従事できる人々が少なくなる。消費活動には参加しても、生産活動には参加できない人々が多くなる。需要はあっても、そのための供給を担う人材が不足するため、その社会の経済は衰退する。
特に、生産活動において、知的な労働を多く要求する先進諸国の経済では、高齢者の生産性が低くなるため、その傾向が強く、生産労働人口は早く減少する。このため、これからの先進諸国では、高齢労働者の生産を高め、高齢でも労働に参画できるようにすることが重要になる。