インフレーションと経済成長 〜 注50

公開: 2022年4月15日

更新: 2022年4月15日

注50. 中国や朝鮮半島から西日本への人口の流入

本州の西日本、日本海に面した地域や、九州の北部、玄界灘に面した地域には、弥生期に中国大陸や朝鮮半島から人々が渡来してきた痕跡が残されている。山口県西部の海岸からは、200体を超える人骨が発見されている。この人々は、全ての頭蓋骨を西へ向けて葬られている。故郷の中国大陸に向けられていると信じられている。

これらの人骨は、それまでの縄文人とは違った特徴を持っていることから、弥生人に近いと言われている。縄文時代には、本州の西日本地域に住んでいた人々の人骨は、ほとんど発見されていないため、人口が少なかったと推定されている。これらの人々は、中国大陸で始まっていた稲作農業と、鉄器の道具類を、古代の日本に持ち込んだとされている。

現代日本人の遺伝子を調べると、弥生人との違いが少なく、縄文人の遺伝子とは違いが見られる。弥生期に中国大陸や朝鮮半島から渡来した人々と、それ以前から住んでいた縄文人が混血して、古代日本人が形成されたのあろうと信じられている。この弥生人は、稲作を行い、鉄器を使っていたため、急速に人口を増やし、その後の日本社会では、中心になっていった。

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