公開: 2022年4月15日
更新: 2022年4月15日
1950年代後半以降の日本社会では、いくつかの企業で、従業員の解雇に関する争議が発生し、裁判で、「不当な解雇」とする判決が出ました。このような判例が重なって、企業の人事部門では、「正規社員の解雇は不可能」とする共通の認識が確立された。そのようなことから、終身雇用制を前提とした日本社会では「企業は正規社員を解雇できない」と言う認識が確立した。
企業としては、一度採用した正規社員は、その雇用を一生守る責任があり、どのような理由があっても解雇できない。解雇をすれば、労働争議裁判で負け、それで失う社会的な信用は、その人材を解雇した企業の経営にとって致命傷になると言う社会的な通念ができ上がったのである。