公開: 2022年4月11日
更新: 2022年4月11日
経済システムでは、社会に存在する様々な要素が相互に絡み合っている。このため、政府などが特定分野の産業に投資を行うと、その投資目標を達成するために必要な、投資分野以外の産業分野にも資金が流れ込む。そのような、ある特定の分野への投資が、社会全体にどれだけ広く波及してゆくかを見るために使う指標を「波及効果」と言う。
例えば、これまでの自動車産業(輸送機械)は、様々な業種・業態が関係しているため、波及効果が大きいと言われてきた。単にエンジンなどの機械分野だけでなく、搭載される電子機器、内装や外装に使われる材料や部品関係、タイやなどのゴム製品など、多くの分野の企業の協力が必要だからである。それに比べると、テレビなどの電気製品の波及効果は小さくなる。