企業が製品を生産し、輸出するする時、原材料費、生産に投入する労働の人件費(残業代など)、輸送費、輸出事務費などの製品生産と輸出業務に直接必要な、「直接費」または「変動費」と呼ばれる費用を投入する。しかし、企業が生産を行うためには、本社の建物や社員などを雇用するための費用や、工場の土地・建物・設備などを購入・維持するための費用や、工場で働く従業員を雇用するために必要な人件費など、生産量に関わらず支出しなければならない「間接費」または「固定費」と呼ばれる費用を投入している。

ある企業が、国内市場向けの製品と、国外市場へ輸出するための製品を生産している場合、もともと国内市場向けの製品生産のために投入していた固定費は、製品を輸出しなくても支払わなければならない。これに対して、変動費は、輸出契約に基づいて生産した製品の量に基づいて費用がかかってくると言う性質がある。これは、企業が生産した全製品の量で、投入した費用を割って求める、製品生産のための製品原価と、国内市場向け製品の製品原価と、海外市場向け製品の製品原価を、別々に計算する場合、海外市場向け製品の製品生産原価が低くなる傾向があることを意味している。