公開: 2022年4月5日
更新: 2022年4月18日
20世紀に産業化社会に変った先進諸国の社会は、19世紀以前の産業革命以前は、農業社会であった。日本も世界の他の先進諸国と同じ過程をたどった。米国の社会も、かつて労働力の70バーセント以上が農業に従事していた。1990年頃、米国社会で農業に従事している人々は、人口全体の5パーセントまで低下した。その過程で、工業生産に従事していた労働力は、全労働人口の60パーセント程度まで高まった。1990年頃には、約25パーセントにまで減った。
日本社会も、第2次世界大戦が終わるまで、農業社会で、全労働人口に占める農業労働に従事する人々の割合は、80パーセントを超えていた。第2次世界大戦後の経済発展を経た日本社会では、農業労働に従事する労働力の割合は、全体の30パーセント以下にまで減少した。この間、全労働人口の60パーセント近くが工業生産に従事するようになった。現在では工業生産に従事する人々の割合は、25パーセント近くまで減っている。産業構造が転換したため、労働人口の変化が起こったのである。