インフレーションと経済成長 〜 注16

公開: 2022年4月3日

更新: 2022年4月3日

注16. 戦後に発生した人口増大

第2次世界大戦が続く間、日本社会では若い男性は兵士としてそのほとんどが、戦地に赴いた。その人々は、婚期に当たっていた人々でもあったため、日本の出生率は、昭和17年ごろから低下し、若い男性が戦地から帰還した昭和22年(1947年)頃まで、その状態を保っていた。

1940年代の後半になって、数多くの若い男性が海外の戦地から国内に帰還するようになると、その大部分が結婚し、その結果として多くの子供が生まれた。その世代の人々を「ヘビーブーム世代」と呼んでいる。現在の日本の人口構成で、最も人口の多い世代である。

このベビーブーム世代は、1960年代の日本の経済発展を支える労働力の源となった。また、1970年代になると、この世代の人々が婚期を迎え、結婚ブームを生み出し、子供を産んで、第2次ベビーブーム世代の出産ブームを起こした。これらのブームによって、国内に大きな需要が生み出され、経済を発展させる原動力になった。

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