公開: 2022年4月3日
更新: 2022年4月3日
通貨切下げとは、インフレーションによって物価が高騰し、通貨の価値が大幅に低下した国では、製品やサービスの売買で交換される貨幣の量が膨大になり、買い物をするために運ばなければならない貨幣の量も膨大になる。この不便さを解消するため、そのような国の政府は、交換する通貨の量を減らす方法として、通貨の単位を変える。例えば、それまでの100倍の通貨単位を基本単位とするなどである。これを「通貨切下げ」と言う。
第2次世界大戦直後の日本の社会では、戦争中に日本政府が戦備品の購入などのために大量の通貨を発行したため、インフレーションが発生した。この状況に対応するため、日本政府は、それまでの1円を100円として、それまでの1銭を1円とすることを決定した。この通貨切下げは、「デノミネーション」とも呼ばれる。この通貨切り下げによって、昭和10年頃は、1ドルが2円程度であった円の為替レートは、1ドル360円とされた。