公開: 2022年4月3日
更新: 2022年4月3日
リーマンブラザースの倒産で始まった金融危機を世界恐慌にさせないため、各国政府と中央銀行は、大規模な金融緩和策を採った。特に、中央銀行は、長期金利を「ゼロに近づける」政策を採り、必要な資金を市場の要請に応じて供給できる体制を整えた。
この金融緩和政策は、各国の金融機関が中央銀行から供給される資金を使い、株式投資に投入して、株価の上昇による利益を得やすくした。このため、世界の市場で株価は上昇し続け、ニューヨーク市場では、2022年、平均株価が史上最高の35,000ドルを超えた。
この株価の上昇に少し遅れて、米国社会では、物価の上昇傾向が著しくなり、米国中央銀行FRBは、長期金利の利上げを宣言した。物価は、世界的に上昇傾向にあり、日本市場でも上昇傾向にある。しかし、日本銀行は、長期金利の利上げを宣言していない。このため、現在、通貨市場ではドルが買われ、一時、1ドル125円になるなど、円が安くなっている。